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日用品やあの食べ物がダメ?酒造りの苦労はこんなところにも!

2017.5.16

こちら↓の前回の記事で酒造りがどのように行われているか知り、その大変さ、過酷さに驚きました。

釧路唯一の酒蔵として地元に根付く福司の酒造りへの思い

ですが、もう少し話を伺うとまだまだ驚くことがあったんです!

なんと食べてはいけないものがあるそうです。
それは・・・

 

 

 

 

納豆、キムチ、ヨーグルト。

好きな人からしたらつらいですね。食べられないとなると食べたくなるこのあまのじゃくな気持ち。
なぜ食べるのがダメなのか、聞いてみました。

納豆やキムチ、ヨーグルトを食べちゃいけないのはどうしてですか?

 酒造りで1番大切なのは麹造りなんです。
「一麹・二もと・三造り」って言葉があるんですけど、どんなお酒をつくるかっていう目標に対して、いかにいい麹をつくれるかっていう麹造りが肝になっています。
麹を造るところで他の菌が繁殖してしまうと麹室っていう場所が使えなくなってしまい、酒造りに悪影響を及ぼします。
ですので、そういった食事に対する配慮が非常に大切なんですよね。

消化されるからいいのでは?と思うかもしれませんが、服など体の周りに菌がついていることが間違いなくあるので、それが繁殖するかどうかはまた別ですが、ばい菌とかウィルス含めていくら殺菌しても普通に存在している訳ですよね。
いろんな菌は自然界にあるのでどうしようもないけど、摂取すると危険性が増すので極力摂取しないようにしています。

納豆、キムチ、ヨーグルトを代表として挙げましたが、菌が生きているものに関してはお酒造りの準備期間を含めて、半年間以上は食べられないっていうのは本当の話です。
弊社では賄いを頼むんですけど、これは作らないでとか指定もあります。全ては良いお酒を造るためという思いが強いので、制限している本人はたいしたことないんです。良いお酒を造るためにできることはやるという感じです。
社員だけではなく、社員の家では家族も半年間食べないようにしています。

食べ物のほかにもダメなものはありますか?

食べるものは特に気を付けますが、他には匂いのきついもの、例えば香水や、香り系の柔軟剤もダメです。洗濯用洗剤も匂いがつくようなものはダメですね。
ほかに洗浄するものでいったらシャンプーもなるべく匂いの強いものは避けます。

 香りの強いものに影響され、鼻がきかなくなってしまうと、お酒造りの過程で些細な変化を見逃してしまい、結果として目指していた品質より落ちてしまうという可能性があります。

 分析をして数値も出るけど、数値だけを見て進めるのではなく、目で色も見るし、舌で味も利くし、できたものの香りを嗅いだり、手触りや音も含め五感を研ぎ澄ませて正しく評価するためにも外的な要因がない状態でやらなければいけません。

話を聞いて思ったこと

蔵人ではない私たちからすると「そこまでするの!?」と思うほどとても徹底されていました。そこまでしないと影響を受けてしまうほど酒造りは本当に繊細なんですね。

今回教えていただいたことは福司さんに限らず、どの蔵でも共通の禁止事項なので、蔵の見学に行かれる方は気を付けましょう。不安でしたら、事前に注意事項を確認して伺うのがいいと思います。

■福司酒造株式会社 / 直売所
住所:北海道釧路市住吉2丁目13−23
電話番号:0154-41-3100
・直売所の営業時間
平日:10:00~16:00
土曜:10:00~14
:00
休業:日・祝・年末年始
(大型連休、お盆時期などは別)


釧路トヨタの社員が記者として、くるまやくらしを通じて感じた道東エリアの魅力を伝えるWebマガジン「DO-Life

 

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