この場所で古くからお土産舎を営んでいた方が年齢と共にできなくなってしまって、3年くらいずっと空いている状態になっていたんです。ガラッとしたままでは観光地なので良くないということで、その方を引き継ぐ形でやってくれないかと言われたのがきっかけでした。

昔ながらの幸福駅の切符や硬券はそのまま置いています。それ以外は十勝の作家さんのアイテムを中心に各地の手作りの商品を取り扱っています。

観光で来られた方々に十勝を知ってほしいっていうところから始まりましたね。都会から仕入れた商品を見るよりは、北海道らしいものを見た方が楽しいかなっていうのが一番で。あとは、自分たちの誇れるものを提供したいっていうのもありました。

ほとんどそうです。一期一会の出会いですね。でも、何年に一回とかまた来てくれる方もいて、そういう再会もすごく嬉しいです。

商売は初めてなのと子育てもしながらだったので、最初は楽しいって気持ちよりは不安な気持ちでした。だけど、働いていくうちにお客さんの笑顔や喜んでくれる姿が見れるようになり、そこから勇気をもらえたので続けられました。半年くらい経った頃にはやっと楽しさを感じられるようにもなって、今では本当にお客さんからパワーをいただける場所だなと思っています。

また、お店を開くときには周りのお友達のバックアップも大きかったです。悩んでも誰かに相談できる場所があったりとか、「レジはこうやったらいいよ」って小さなことから教えてくださる方々がたくさんいたので、なんとかできたかなっていう感じですね。

本当にそうですね。一人知り合ったら繋がっているみたいな感覚なので。今の時代だからこそ、こういう繋がりが大事だなと思っています。

最近、作家さんからも「こういうのやりたい」という声が少しずつ増えているんです。なので、作家さんオリジナルの幸福駅グッズとかができたらお客さんももっと喜んでもらえるかなって思っています。

ゆくゆくは食品も提供できるようになりたいなと思っていて、今は土地を借りて畑を作っているんです。生で食べれるミニトマトとか、茹でたトウキビとか、きゅうりを漬けたものとか、素材をそのまま味わえるようなものを楽しんでもらえたらなって考えています。そういうものの方がここに来る方には喜んでもらえる気がするんですよね。

はい。野菜を育てるところからやってみたいなと思って、自分たちで一から作っています。畑じゃない場所を掘り起こしているので、すごく重労働なんですけどね。機械もないので、スコップや鍬などいろいろ使いながらもう汗だくでやってます！あと、なんでも買ったりせずに、なるべく身近にあるもので作っているのでちょっと普通の畑っぽくはないかもしれない。

そうですね。ただ、畑自体初めてだし本当にゼロからなので、一体いつ皆様にお届けできるかはわからないのですが、来年にはなんとか形にしたいなと思っています。