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温泉ソムリエ&カメラマン長谷川が行く道東温泉巡りの旅 〜 然別峡 かんの温泉 前編 〜

2018.3.8

ごきげんよう、帯広店の大原です。

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温泉ソムリエの資格を(つい最近)取得した私が、道東のさまざまな温泉を巡り、各地の温泉の素晴らしさを主観で伝えるこの企画。

今回はここ「然別峡 かんの温泉」にやってきました。

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帯広は「モール泉」と言われる茶色く濁った温泉が多いのですが、ここは無色透明 無味無臭と、見た目が全然違うんです!

私自身モール泉以外の温泉はとても久しぶりなので、ワクワクしながら取材してまいりました。

いざ然別峡 かんの温泉へ!

「然別峡 かんの温泉」は、以前取材した幌鹿峠のすぐ近くの道道1088号然別郷線を道なりに進んでいったところにあります。

※幌鹿峠についてはこちらをチェックください。

こうして見えてきた、山の谷間にある温泉宿が今日の主役「然別峡 かんの温泉」です!
よく見ると建物が複数見えます。
温泉はひとつではないのか…?

何はともあれ、まずは施設に入ってみよう。
たのもー!

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室内に入ると木造のいい香りが。新築の匂いにも近いですね。
それもそのはず、2014年に大規模な改装工事があったそうです。4年前ですから新築同然なんですね。

また天井が高いことも印象的でした。解放感があり、天窓から外の明るい光が差し込んできます。

それにしても気になるのは、玄関の隣に飾り付けられた熊と鹿のはく製…

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何がびっくりって、触れるくらいの高さに設置してあるんですよ…
食われるかと思いました…

あとで伺ってみると、あえて触っていただけるようにと人が触れる高さに飾っていらっしゃるそうです!
確かにはく製を触らせていただける機会は早々ないですよね。
それなら思いっきり触ってこればよかった…

続いてタオルを購入。実は私、入浴記念に旅先の温泉のタオルを集めております。 

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しかし、かんの温泉のタオルはほかのところと少し違いますね。
よくある温泉のタオルは、タオルの端に温泉名などを表記していることが多いですが、ここかんの温泉はど真ん中に大きく名前が書かれています。

私のコレクションの中でも珍しいものですね…なんだか特別な感じがします。

かんの温泉に『治らぬ病なし』!?

そうこうしているうちに温泉の方を発見!
不躾ながら早速インタビューしてみました!

大原

温泉の歴史について教えてください。

担当者様

ここかんの温泉は1902年に建てられました。

大原

え!ってことは100歳以上ってことですか!

担当者様

そうなりますね。

大原

では、かんの温泉のここがおススメ!という場所はありますか?

担当者様

もちろん温泉の成分です。誰が言ったか『かんので治らぬ病なし』と言われているほどです。

そ、そうなんですか!
日々仕事で疲れた僕の心の傷も癒やしてくれるかも…

ということで、インタビューもそこそこに、いよいよ温泉に泉入(せんにゅう)です!

豊富な温泉!どれから入る?

建物の案内図を見てみると…おや、かんの温泉はいくつか種類があるようです。

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※引用元:然別峡 かんの温泉様 HP

メインの温泉は「ウヌカル」と「イナンクル」の2種類があり、それぞれ夜の8時に男湯と女湯が交替するのだそうです。
ちなみにウヌカルはアイヌ語で「出会う」、イナンクルは「幸せ」という意味だそうです。

また、かんの温泉には宿泊施設「こもれび荘」もあるので、泊まりで行けばどちらも楽しむことができます。

「今日はどちらがウヌカル?」と迷ったときは公式HPをチェックしてみましょう。TOPページに掲載されています。

また「こもれび荘」には「こもれび荘の湯(イコロ・ボッカの湯)」という半露天の温泉もあり、ここも日替わりで男湯と女湯が入れ替わります。
こちらも忘れずチェックしなくては…!

…と、よく見てみると、さらにその奥に「幾稲鳴滝(いねなるたき)の湯」という貸切露天風呂が!
い、一箇所で4つの温泉が楽しめるのか…!すごい…!

今回は特別に「ウヌカル」と「イナンクル」どちらの温泉にも浸からせていただくことに!
これは楽しみだ…!

温泉に入ってみた ウヌカル

まずはロビーの手前にある「ウヌカル」に入ってみることに!
清潔感のある脱衣所を抜けると、天井が高く開放感ある空間が長く伸びています。

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入ってすぐ左にあるのがウヌカルアンナーの湯、洗い場の奥にあるのがウヌカルアンノーの湯、さらに奥には波切の湯があります。
ちなみにウヌカルアンナーは女言葉で「また会おうネ」、ウヌカルアンノーは男言葉で「また会おうぜ」という意味だそうです。

おや、何やら地面がさらさらしている…まるで砂を踏んでいるような…これは一体…

あとで伺ったところ、温泉成分が結晶化したものでした!
これには驚きました…まるで「うちは激濃温泉だよ」と言わんばかりの足元からの自己主張…恐るべしかんの温泉…。

実はロビーには、この結晶の大きな塊(かたまり)が置いてあります。

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温泉成分の結晶ということで軽いのかなと思っていたら、実際は石のように重いんです…
でも強くこするとぽろぽろと落ちるとのこと。気をつけて扱わないと…

ちなみにこちらは長年かけて温泉成分が堆積してできたものなので、バウムクーヘンのように断面に層が見られます。
なんだか歴史を感じますね…。

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さて、話を戻しまして、お次は泉質をチェック。
こちらのウヌカルアンノーの湯でチェックしてみましょう。

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効能の高い温泉なので半透明な感じを想像していましたが、実際は意外にも透明!
茶色いモール泉に慣れ親しんできた帯広民からすると不思議な感じがします。

お湯の温度はかなり熱めです。
もちろんもう少しぬるめの浴槽もありますので、熱い温泉が苦手な人も大丈夫ですよ。

さらに奥に進むと、見えてくるのは…と、トンネル!?
なんと奥にはトンネルがあります!

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さらにスチームパンクな照明まで…まるで地下洞窟のようです。

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雰囲気満点のトンネルをくぐると、見えてくるのが大きなひょうたん型の温泉「波切の湯」です。

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入ってみると、こちらも少し熱め。
ここは同行してもらっている長谷川にゆったり浸かってもらいましょうか…。

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はー気持ちいい…ストレスが洗い流される…
いや、仕事は楽しいですよ、ええ…

ちなみにこのフロアには、ほかにも「シロカニペ(銀の雫)の湯」と「コンカニペ(金の雫)の湯」というふたつの温泉と、人ひとりぎりぎりはいれるかどうかという浴槽?もありました。

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所々、昔の素材を浴槽を利用したところがあり、味があるかんの温泉。
神殿というか、世界遺産のような厳かな雰囲気を感じながら入ることができました。

温泉ソムリエ・大原直伝!温泉の正しい入り方

おほん…ここで温泉ソムリエの私から皆様に、温泉ソムリエで学んだお風呂の正しい入り方についてお教えしましょう。

お風呂はまず掛け湯をして入るのがマナーですよね。
しかし、掛け湯のときは足など末端から流していくことが大切です。

いきなり胸辺りにかけるのは、あまり心臓によくありません。
特に今のような寒い冬などは、急激な温度変化のためにヒートショックを起こしてしまうこともあります。
手足など末端から、徐々に心臓部分に向かって流していくようにしましょう。

もうひとつ、温泉でかけ湯する場合に知っておいてほしいことがあります。
それは湯量が少なく、掛け湯に温泉を使ってほしくないところもあるということ。

そのため温泉で掛け湯専用の場所が設けられている場合はそちらを、ない場合はシャワーを使うのが好ましいと思います!
温泉をご利用の場合はぜひ参考にしてみてください。

おっと、ここで時間が来てしまいました。
かんの温泉レポート、前編はここで終了とさせていただきます。

後編記事ではイナンクルやイコロ・ボッカの湯、そして入浴時のお得な情報などもご紹介しますので、ぜひご覧ください。

かんの温泉温泉 後編記事はこちら!

【然別峡 かんの温泉】
住所:北海道河東郡鹿追町字然別国有林145林班
電話:ご予約 050-5319-4068 問合せ 050-5319-6223
営業時間
夏季(3月末~11月末まで)12:00〜20:00 (最終入浴21:00まで)
毎週火曜 定休日

冬季(11月末~3月末まで)12:00~17:00(最終入浴18:00まで)
毎週火曜・水曜日 定休日
※定休日および営業時間は変更になることがあります。
公式サイトFacebook


 

※なお、今回取材を担当をした「大原」は退職致しました。

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