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「全国バーテンダー技能競技北海道大会」で3年連続優勝! 帯広にある凄腕マスターのお店を堪能してきた

2018.12.6

こんにちは! 釧路トヨタ清水店の柳谷です!

今回は帯広市にあるカクテル&ショットバー『a・glass(エー・グラス)』さんに行ってきました。御存知の方もいるかもしれませんが、マスターの柴田さんはなんと「全国バーテンダー技能競技北海道大会」で3年連続優勝されている凄腕のバーテンダーさんなのです!!😲

そんな柴田さんのお店は今年の10月でちょうど開店10周年!
おめでとうございます!!✨

店内には数々の大会で優勝した賞状やトロフィーが……😲✨
そんな柴田さんにバーテンダーになったきっかけから、独立後10年の思いなどを語ってもらいました。

バーテンダーとなるために高校卒業後すぐに東京へ

柳谷

バーテンダーになろうと思ったきっかけはなんですか?

柴田さん:小学校低学年の頃は釧路市に住んでいたのですが、その頃に仲のよかったお友達の家が、ジャズ喫茶をやっていたんです。そのジャズ喫茶で働く友達のお父さん・お母さんの姿を見て「かっこいい!!」と思ったのがきっかけでした。でも大人になるにつれて「かっこいい」対象が「喫茶店のマスター」から、「バーのマスター」へと変わりました。それで高校を卒業したら修行のためにすぐ上京したんです。

柳谷

10代からバーテンダーを目指すなんて格好いいですね! ちなみに大会にはいつ頃から出られるようになるんですか?

柴田さん:上京してバーテンダーとして修行していた頃からそういった大会があることは知ってはいたんです。お店の人にも「大会にも出たらどうか」と言われて練習していた時期もあったんですけれど……。大会のためだけに技術を磨くよりもまず、“お客さんのために”という思いがあったので、大会に出るのはちょっとどうかなと思ってました。若かったですからね、それでずっと大会は出ていなかったんですよ。

まずは《北海道一》を目指して、大会へ初参加!!

結局東京では大会に出場することなく、柴田さんは北海道へ帰郷。ここで初めて大会に出場することになったそうです。

柳谷

出場のきっかけはなんだったんでしょうか?

柴田さん:32〜33歳になった頃に北海道へ帰ってきたんですが、久しぶりでしたし、バーテンダーにも”北海道のスタイル”があるはずだと感じて。それを学ぶために先輩のバーテンダーのところに行ったんです。その先輩というのが大会で一度《日本一》になっている人で、話を聞いてもらっているうちに仲よくなっていきました。それで、ある時先輩に「東京のバーで働いていたのになんで大会に出ないんだ」と言われまして。その時、素直に「”大会に出る”という行為が好きではない」と言ったんですよ。そうしたら先輩から「《北海道一》になってからじゃないと批判はできないよね」と言われてしまってたので、さすがに僕も「だったら出ますよ!《北海道一》くらい余裕です!!」と強気で答えてしまったんです。

先輩の一言で出場を決めた柴田さん、初出場でなんと堂々の3位に輝きます!

柴田さん:結局1位ではなく3位だったんですけどね。「いやー負けた、悔しい!!」と思いまして、すぐに4カ月後に開催されるワンランク上の大会に申し込んだんです。そうしたら結果は2位だったんです。その時は「自分のよかった点、3〜5位の人よりも優れている点はなんだったんだろう?」とそういった部分がわからなかったんです。それと同時にもし後輩を教える立場に自分がなった時に自分の優れている部分がわからないって致命的だなとも感じました。そこからですね、大会に出続けようと決めたのは。《北海道一》から《全国一》今では《世界一》を目指して……あっという間に10年が経ってしまいました。

見てください、この美味しそうなフルーツの盛り合わせ! 大会では10分間でカット・盛り付けというフルーツの種目があるそうで、この日も作っていただきました!! ちなみにお店で使う各フルーツは全国に住んでいる仲のよいバーテンダーさんたちが直送してくれるんだそうです。

柳谷

今まで出場した大会で印象的なエピソードはありますか?

柴田さん:大会のランクがそれぞれにあるんですけれど、やっぱり《全国大会》に初めて出て優勝できたことでしょうか。その大会は弘前でやったのですが、一発勝負の大会で、北海道から出場したのは僕1人だけでした。

《全国大会》に北海道代表のような形で出場することとなった柴田さん。大会当日はなんと台風が直撃。それでも大会は開催されることとなりました。

柴田さん:会場は国の指定重要文化財の建物の中で行なわれました。一般のお客様300人に、1時間半の持ち時間でサービスを提供しなくてはならないんです。1人1票ずつの投票でその中に審査員が5人紛れているのですが、審査員の得点は5点。まだ暑い時期にクーラーはなし、室温は30度近くまで上がって台風は直撃しているし。汗だくになりながらこなしましたね。
300人いるお客様も一人1杯と決まってはいないので、何杯も飲む方もいれば、飲みに来てくれない方もいるんです。前年の優勝者から「500杯は作る練習した方がいいですよ」と言われていたので、この大会のために1時間で500杯作る練習をしましたね。汗だくで指もつるし、でも休んでる暇はないので指がつったまま提供していました(笑)。すごく過酷でしたけど、今振り返っても一番好きな大会です。お客様とも一人一人会話をしながら作ったので、達成感がすごくありました。そこで優勝もできたので、一番思い出がある大会ですね。

 

柳谷

1時間半で500杯って凄い世界ですね……。過酷な大会にそうまでして出続ける柴田さんの原動力ってなんなのでしょうか?

柴田さん:一番の原動力はやっぱりお客様ですね。大会で優勝して記事に取り上げてもらって「有名になったら忙しいでしょ?」と言われることもあるんですけれど、全くそんなことはないです。大会で賞をとることで喜んでくれるお客様もいて、それがまた誰かをお店に連れてきてくれたりすることに繋がるんです。そういった嬉しさが原動力になっていますね。

“0からのスタート”の思いを胸に地元・帯広での開店を決意!

柳谷

ちなみに、出店はなぜ帯広にしたのでしょうか?

柴田さん:東京から十数年ぶりに帯広へ帰ってきた時に、街が《綺麗》に見えたんですよね。なんでこんなふうに見えるのかなと思ったら街の中から電線が消えていたんです。それに道端にゴミもない。でもその反面、なんだか寂しくなったなと思ってしまいました。そんな思いが残ったまま、また東京に戻って2〜3年修業して、それから北海道へ帰らなきゃいけなくなったんです。そうなった時に初めは札幌での独立を考えたんですよ。だけど、帯広に友達も多いし故郷でもある、それになんだか“寂しくなった帯広に自分は何かできないかな?”と思ったんです。それで0からスタートするぞ、という思いで帯広にお店を開こうと決めました。

帯広を思う気持ちを熱く語ってくれた柴田さん、今でも常に故郷に何かできることはないかと考えているそうです!

柳谷

店名に由来はあるんでしょうか?

柴田さん:由来は恥ずかしいですね(笑)。バーテンダーの世界には自分の店を出す時に暗黙のルールみたいなものがあるんですけれど、それは店名に自分の名前をつけるって決まりなんですよ。それで、柴田の「柴」を草かんむりの「芝」にしてみたんです。それから芝を英語にすると「グラス」となって、柴から芝、そこからグラスでさらに自分は器のグラスが好きだったものですから、ガラスの「glass」となりました。最終的に「バーグラス」にしようと思ったんですが、0からスタートしていく思いを大事にしたい思って「始まり」という意味も込めて「a」をつけました。それで初心を忘れないという意味を込めて「a・glass」という名前にしました。
さらに店内設計にもこだわり、お客さんの目線からグラスが見えるようにしてあるそうです。

柳谷

お店にはどんなお客様がいらっしゃいますか?

柴田さん:年齢層は幅広いですね、あとバーはカップルが多いと思われがちですけれど、同性同士の方が多いんですよ。男性、女性の比率でいうと綺麗に1対1ですね! 最近のお客様で嬉しかったのは、毎年出張で帯広に来られていた方が初めてお店に来てくださって「帯広にこんないい店があったなんて、知らなかった!」と言っていただけことですかね。

ちなみに、2号店はまだまだ修行中ということで『b’(ビーダッシュ)』と名付けられたそうです。

『a・glass』の隣にある「b’」の店内🍸🍹 こちらは大人数向けのお店となっていて結婚式の二次会などによく使われるそうです。

柳谷

人気のカクテルや柴田さんの思い入れのあるカクテルってありますか?

柴田さん:人気はやっぱり季節のカクテルですね。思い入れのあるカクテルは一番最初の全国大会で優勝したカクテル「舞桜(まいざくら)」です。四季をテーマにした大会だったんですが、僕がエントリーしたのは「春」だったんです。でもその年に東日本大震震災が起こってしまって、大会も復興の意味を込めて開催されるということになり、その時に「舞桜」ができました。桜は散るものじゃなくて人々の夢や希望を運んでくれるもの「散る」ではなく「舞っていくもの」という意味を込めたカクテルです。それからずっと定番メニューに入れてありますが、今では「舞桜」が好きで飲みに来てくれるお客さんもいますね。

ということで、柴田さん入魂のカクテル「舞桜」を作っていただきました!

柳谷

カクテル以外でもこだわっているものはありますか?

柴田さん:うちにはノンアルコールカクテルが豊富にあるんですが、これは『DO-Life』を見ている方にぜひ伝えてほしいですね。季節のフルーツを使ったノンアルコールのカクテルもありますし、コーヒーもお出ししています。それとチャームにもこだわっていてフルーツや野菜を使って、夜中でも食べやすいものをお出ししています。

このチャームですが、フルーツや野菜もさることながら、定番メニューのひとつとなっているクラッカーがとっても美味しかったです!(柳谷談)

現在、柴田さんは選手として出場する傍ら、審査員としても大会に出ているそうです。今は《世界一》のバーテンとなることと若い世代のために自分がバーテンの道を作っていくこと、この2つを目標にして日々練習をしているそうです。
私も「帯広から《世界一のバーテンダー》が誕生!」という発信ができるよう柴田さんを応援していきます!!
熱い信念をお持ちの柴田さんがやっている、お洒落で落ち着けるバー『a・glass』さん。帯広へ来た際にはぜひ一度寄ってみてください♪
柴田さんありがとうございました!


【カクテル&ショットバー「a・glass」】
住所:帯広市西2条南10丁目9 フジモトビル2F
電話番号:0155-27-0608
営業時間:19:00~3:00(日曜・祝日24:00迄)
定休日:月曜日
HP:http://www.a-glass2008.com
Facebook:https://www.facebook.com/baraglass2008

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