こんにちは。DO-Life特派員マウラです。
本日は十勝で薬用植物(いわゆる薬膳に使われる植物)を栽培している方にお会いしてきました。食料大国十勝に住んで46年のマウラも薬用植物を栽培している人に会うのは初めて。知らないことだらけなのでどんなお話が聞けるのか楽しみです!!
畑には25種類以上の薬用植物。ここはニーズと健康の宝庫。
帯広から車で約二時間の陸別町に薬用植物の畑はありました。
薬用植物って勝手に山の中に生えてると思っていたけど、野菜畑と変わらない!!
畑にはトウキ、キバナオウギ、セントジョーンスワート、タイム、ディル、ベニバナ、キキョウ、スイートマジョラム、レモンバームなどなど25種類ほどの薬用植物が植えられています。
薬用植物なのか雑草なのか見分けがつかない(笑)!!
あ。これ↑は知ってる。カモミール!!
中には全国的に超希少な「ムラサキ」なる薬用植物も。
虫がついたり病気になりやすくて栽培が難しいのだそう。
↓こちらが「ムラサキ」で染めた布。
自然界には「青」の色素がないから草木染めで紫色を出すのは至難の技。でもこの「ムラサキ」は綺麗な紫色になる、というのだから不思議。
『種を育てる研究所(タネラボ)』の日向さんにお話を伺います。
日向さんは十勝出身ではないですよね?今までの経歴と十勝にくるに至った経緯を教えてください。
出身は札幌で大学を卒業後、大阪の某製薬会社で化学系の研究員として働いていました。その会社は将来必ず管理職になるか、全然違う部署になるか道が決められていました。研究、実験が好きで現場で働きたかったので、30を過ぎてこのままこの会社で仕事を続けていくのか考え始めたんです。妻も同じ職場でしたので二人で話し合った結果、今まで学んだ事を別の仕事に生かすのもアリかなとなり、仕事を変えるなら北海道への移住も選択肢の一つとして動き始めたんです。
北海道、とは言え陸別町だけではなく他の町、という選択肢もありましたよね?なぜ陸別町に?
大阪にいた頃、移住フェアがあってたまたま陸別町の方とお話ししました。2015年に旅行気分で1週間ほど陸別町にお試しで体験移住しました。その時も良いところだな、と思いましたが他の地域のことも知りたくて2016年に道内2か所でお試し滞在をしてみました。
でも、その2か所は僕ら夫婦が行かなくても完成されている地域だなと感じたんです。
今まで札幌、大阪と割と都市に住んでいたので陸別町の田舎な感じも刺さりました。町内の秋祭りの雰囲気が心に残っています。
とは言え、陸別町でよくご自身の今までの経験を活かせる仕事がありましたね。
最初の移住フェアで陸別町の人に「陸別町では薬用植物の栽培事業をしていてそれをやってくれる地域おこし協力隊を探している」と聞きました。
実は製薬会社に勤務はしていましたが研究していた内容は薬用植物とか漢方とは全然分野が違ったんです(笑)。でも分野は違えど「薬」というくくりで言えば何かしら力になれるのかな、と思い2017年に移住してきました。
地域おこし協力隊の任期としては3年ですがその後のお仕事ってどうされたんですか?
任期の途中でやはりこの地だと起業するしかないなと思いました。地域おこし協力隊で薬用植物に携わる中でこれにはニーズとチャンスがあると感じたんです。なので任期終了の半年前からこの畑を借りて自分で栽培を始めました。
独立されて2年目ですが、今はどうやって収益化されているのでしょうか。
やはり薬用植物の引き合いはあちこちにあります。北見では「やくぜんうどん」に使っていただいてます。
これは食べたい!!十勝でもやってくれないかな。
あとは陸別町の給食にも使われます。メニューは「トウキ葉入りガーリックライス」だそうですよ。
うわー!!羨ましい!!そして洒落てる!!
他にも様々な方からお声掛けいただいたり、畑の見学にも来ていただいてます。
薬用植物ではありませんが自社商品で「アカエゾマツ」「トドマツ」から抽出した精油が人気です。
日向さんのこれからのビジョンてどんなことですか?
薬用植物と言えば化粧品です。ですが、十勝には化粧品の工場がありません。なので化粧品の製造工場を作りたいです。そうすれば自社商品製造だけじゃなく道内からのOEM先としても受託できるかなと。
もっと大きく言えば、生産から飲食提供、工場など敷地内で「薬用植物」がまわるような仕組みを作っていきたいです。
本日は面白いお話を色々とありがとうございました。まだまだ聞きたいことが山ほどあるのでまたお邪魔させていただきます。
さて。みなさんにお聞きしているのですが日向さんはなんの車に乗っていますか?
スズキのハスラーに乗っています。大阪にいる時に買ったのですがその時、軽自動車の中で人気だったので選びました(笑)。
大手製薬会社の研究員、そして都会から北海道への移住。地域おこし協力隊での活動からの薬用植物の栽培。怒涛の数年間。
十勝の中でも端っこの町陸別町から、自身の力で人脈を作ってこられました。すごいパワーです。
「薬用植物使ってみたい」「畑がみたい」という方はお気軽にお問い合わせください。
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