皆さんこんにちは! クレイン鳥取大通店の池内です。
今回は、釧路湿原に生息する天然記念物『タンチョウ』が2月頃に行う『求愛ダンス』を見に、鶴居村にある『鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ』にやってきました!
『求愛ダンス』を見られる確率が高まるのは、9時と14時に行われる給餌の時間とのこと。13時に到着した私たちはそれまで、この施設のチーフレンジャーを務める原田 修さんから、タンチョウについていろいろ話を伺うことに。
ネイチャーセンターでタンチョウの生態や歴史について伺った後は、そのデカさを肌で実感します!
タンチョウは、デカい
いきなりですが、タンチョウクイズ!
Q1.タンチョウの身長は?
A.100cmくらい
B.150cmくらい
C.200cmくらい
答えは…
Bの150cmくらいです!
こちらは一般的なタンチョウが羽を広げた時の様子を絵にしたもの。154cmの私が並ぶと…
デカい!
さらに翼を広げた時の幅は240cmにもなるんです!!
でも重さは6~11kgほど。意外に軽いんですね。
羽ばたいて飛ぶことができる重さはせいぜい15kg以下。それ以上は重たくて飛べないんですよ。
平均的なタンチョウの重さの模型を抱かせていただきました。
笑顔ですが結構ずっしりキテます。
こちらの模型が置かれていた茶色いマットは、タンチョウが卵を産むときの巣の大きさを表したもの。
なんと直径1m以上ありました!
ここで2つめのタンチョウクイズ!! タンチョウは冬、どこで寝ると思いますか?
A.給餌場
B.川
C.畑
答えは…
Bの川です!!
取材当日の朝はマイナス15度。この時期の釧路はめちゃくちゃ寒いですよね。
でも実は、この川は豊富な湧き水のおかげで凍らないんだとか。川の温度は4度くらいらしいので、外の気温に比べれば温かい場所と言えるかも。
寝る時は片足で立ち、首を体の中に入れるそうですが…ん? どこかでその様子を見たことがあるような…
…あ、うちのショールームに飾ってました\(゜ロ\)(/ロ゜)/
いよいよ給餌の時間! 『求愛ダンス』は撮れるのか!?
お話を聞いていると、あっという間に14時の給餌の時間に。給餌場にはすでにたくさんの方がいらっしゃっています!
…って、給餌始まってしまう!!! 急いで現場へ急行しました。
ネイチャーセンターと給餌場は隣接しているので、すぐに移動できます。到着した頃にはすでにエサのデントコーンが撒かれていました。
写真中央の方に映るおじさんがデントコーンを撒いていて、その周辺にたくさんタンチョウが集まっています。
でも私たちは…
『求愛ダンス』はエサを食べている端の方で見られると思いますよ。
という原田さんの言葉を信じて、群れの端をチェック! 寒い…手がかじかむ…カメラが逆光で見えない…でも撮らないと…
端っこ…
端っこ…
ん???
タンチョウが2羽飛んできました…これは…
もしかして…
『求愛ダンス』!?
※音が出ます。
これだ〜!
あとで原田さんにもご確認いただき、お墨付きもいただきました! 待っててよかった〜!
その後、さらに数羽のタンチョウが飛んでくる場面も見ることができました。
来るのがちょっと遅くて、ほとんどのエサ食べられてしまったのではないかと思うのですが…でもこれは人間が口をはさむことではないですね。
それにしても寒すぎる…もう限界…急いでネイチャーセンターへ…。
私は普段と同じコート、そして長靴で来ましたが、タンチョウを見にくるときはこんな格好で行ってはいけません。
思い出してください、周りの皆さんの格好を…上から下まで完全防備です。
これが正しい。私は完全に格好を間違えました。
ちなみに原田さんいわく、2月半ばになるともっと見られるとのこと。この記事がアップされてる頃にはちょうどいいかもしれません。ぜひ行ってみてください!
『求愛ダンス』だけじゃない! タンチョウのみどころ
その後はネイチャーセンター内の望遠鏡から、タンチョウたちの様子を観察しました。
こちらは望遠鏡を通して撮影した写真。頭が茶色ががってるのが分かりますか? 実はタンチョウの子どもなんです。この日もたくさんいましたよ。
あとは個体識別のために足につけられたタグも、望遠鏡や双眼鏡で見ることができるんです! カメラには収められませんでしたが、私も16Vと書かれたタグが確認できました。
みなさんもぜひ探してみてくださいね!
タンチョウと共存するということ
絶滅していたと思われるタンチョウがこんなにも増えてくれたのはここで活動をしている方々のおかげなんですね。
ちなみにネイチャーセンター内には物販コーナーがあり、その購入資金の一部はタンチョウの保護活動に充てられるということでした。
ご来館の際はぜひチェックしてみてくださいね。
しかし、タンチョウが増えていく一方で新たな問題も起こっています。タンチョウが人慣れしたため、車が行き交う道路を歩いて渡っていたり、電線へ衝突したり…。感電はしないものの落下して亡くなってしまうこともあるのだとか。また牛のエサの横取りや農作物への食害など酪農や農業被害もあるそうです。
動物、鳥、人間。みんなが生存できるようになればいいなと思いました。
取材を終えて
皆さん!いかがでしたか?
ここにいたのは2時間ほどでしたが、私はこの短時間でものすごいタンチョウに愛着が湧きました。
こんなにタンチョウが見れたり、知れたりできるところはなかなかありません。釧路に住む人こそ、ぜひ鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリに足を運んでみてください! 沢山のタンチョウとおちゃめな原田さんが迎えてくれますよ。
【公益財団法人 日本野鳥の会 鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ】
住所:北海道阿寒郡鶴居村字中雪裡南
TEL:0154−64−2620
開館時間:9:00〜16:30
定休日:毎週火・水曜(祝日の場合は開館)、12月26日~12月30日、4月1日~9月30日
※定休日でも給餌場の観察および撮影は可能
入館料:無料