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温泉を語るなら避けては通れない道があるっ!「温泉ソムリエセミナー」を受講してきた@森町

2018.1.10

帯広店の大原です。

みんなで温泉 おさるさん。snow monkey of the outdoo
突然ですが、皆さんは「温泉ソムリエ」ってご存知ですか?
まあ…知らないですよね、普通は。それが普通です(ドヤ)。

簡単に説明すると、ただ浸かるだけでなく、温泉の知識を深めてもっと温泉を楽しもう、語ろう! ということを目的とした資格のひとつなのですが、
この度、温泉記事担当を命ぜられ、資格なしに何が語れるだろうか? ということで、「温泉ソムリエ」資格を本当に取ってきました!

セミナー受講のため400キロ離れた森町へ!

今回の開催地は「森町」という場所です。

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どこかと思って調べてみると、なんと私が働いている帯広から約400キロも離れた場所だったんです!! 
これは遠い…!

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朝6時45分に出発して、到着したのが11時30分。片道5時間45分という長旅でした。
後に取材を命じた編集長にそれを伝えると「ごめん、全然知らんかったわ!」と、笑っていました。

出発前、帯広はかなり雪が降っていたのですが、こちらは打って変わって晴れ!
山をひとつ越えるだけでこうも差があるんですね。

森駅から早速タクシーで目的の温泉ちゃっぷ林館へ向かいます。
向かっている途中、目に留まったのが大きな山!

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「駒ヶ岳」という山だそうです。ぶっちゃけ知りませんでした。
写真ではわかりにくいんですが非常に大迫力で、この時期(取材時は11月半ば)はちょうど良い感じに雪化粧がされて美しい、と教えてもらいました。

ヘトヘトになって「ちゃっぷ林館」に到着

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暫くすると目的地のちゃっぷ林館に到着! 土日ということもあってかなり混んでいました。中には、宴会場・食堂・地元の農産物販売コーナー・休憩所と、一通りの施設が備わっています。

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特に感心したのが休憩所です。
漫画は古いものから新しいものまで用意されており、等間隔に並べられた椅子はリクライニングはもちろん、オットマン(足置き)まで角度を自在に変えられる贅沢な仕様!
休憩所だけでも1日暮らせるようなクオリティの高さです。

その奥の宴会場で「森観光協会」の方々かこれでもかという好待遇で迎え入れてくださいました!

かなりガチだった! 温泉ソムリエ資格

宴会場へ案内されると机の上には分厚い参考書が…!
これが温泉ソムリエの教科書となるのです。

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そのほか、温泉成分表とちゃっぷ林館のチラシ、本当に炭が練りこまれている「炭の森」というお菓子まで。 森は炭の名産地らしく、ちゃっぷ林館にも炭のいい匂いが漂っていました。
もうひとつは「あんぱい」です。
これはカボチャの餡が入ったしっとりしたパイなのですが、甘すぎず香りもじっくり味わえるパイでした。すべてあっという間に美味しくいただきました。

今回講習の講習は、温泉ソムリエ師範のトムさんが担当でした。

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温泉ソムリエ師範というのは温泉ソムリエ界でも上位二番目となる資格らしく、雲の上の御方だというのが伺い知れます。

三味線の出囃子と共に壇上に上がったトム師範は、所々おやじギャグを折り込みつつ素人にも大変わかりやすく話してくれました。

気になる温泉ソムリエの内容とは?

まずは「温泉の定義」についての解説からスタート。
大前提として、地中から湧出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)のうち、25度以上であるか、特定の成分が規程の値まで含まれているか、もしくはその両方が当てはまれば温泉に認定されます。
さらに特定の成分が既定の値以上だと「療養泉」などに分類されるのです。

そして「健康的な入浴方法」についても丁寧な解説がありました。
お風呂での死亡事故というのは決して少なくなく、その原因は「急に体が温まることによるヒートショック」だそうです。
ヒートショックによる心筋梗塞や脳梗塞など危険性についてのお話は、非常に興味深く拝聴させていただきました。

その後、様々な温泉の成分表を例にとり、その温泉の表記の仕方などを学びました。
正直、6時起きにも関わらず汽車では目がさえて眠れなかったため「講義中眠くなりそうだな…」と思っていました。
けれども、トム師範のお話の仕方が素晴らしく、まったく眠たくならずに最後まで聞き入りました。

そして念願のソムリエ資格を獲得!

セミナーの最後に資格認定式が行われました! これが認定書です。

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トム師範は「つとむ」というお名前なので「トム」なのだ、ということをここで初めて知りました。森町のマスコットキャラクター「さくりん」と「くりたん」も壇上で授与を喜んでくれています!

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講義が終わってから懇親会があったのですが、開始まで一時間ほど余裕がありました。
温泉ソムリエの資格を取りに温泉まで来て、浸らないのはもってのほか!
…ということで早速成分表を吟味し入浴。成分を理解して浸かる温泉は心なしか効能がいつも以上に効いている感じがいたしました。

豪華絢爛な懇親会(飲み会)!

お風呂から上がると丁度よく懇親会が始まりました。

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5500円で参加できるのですが、すごい豪華!

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更にビールも飲み放題ですから、お得としか言いようがありません。開催地の特産品がギュッと盛り付けられています。余談ですがカニが特に美味しかったですね。もうカニみそが胸焼けするくらいにギュウギュウに詰まっているんです。

私はトム師範の真正面で食事をしていたのですが、トム師範は今日のセミナーを振り返って「つい話に夢中になって早口になってしまった…」と反省されていました。
聞く側からするとそんなことは全然なく、聞き取りやすくとても分かりやすいセミナーだったのですが、さすが師範、カイゼンを怠りません。
師範はオススメの温泉として「濁川温泉」をべた褒めしていました。

トム師範にインタビュー!

大原 Q. なぜ温泉ソムリエという資格が出来たのですか?
トム師範 A.  温泉ソムリエは新潟県の「赤倉温泉」が発祥の地です。赤倉温泉の良さについてお客様に説明できないのは恥ずかしい、ということから独自に立ち上げた資格なんですね。
当時は赤倉温泉の職員限定の資格だったのですが、そのネーミングの良さから、多数の「受講したい」との声があり、誰でも取れる資格にしました。実は湯たんぽ博士」などの名前も候補にありました。
温泉ソムリエ以外の名前であれば、ここまで大きくなっていなかったかもしれないですね(笑)。

大原 Q. 温泉ソムリエを取得するメリットを教えてください。
トム師範 A.  人それぞれだと思いますよ。施設を運営する人は、自分の温泉のPRが出来ます。

大原 Q. 温泉ソムリエを「こんな人に受けていただきたい」という希望はありますか?
トム師範 A.  やはり温泉関係の方ですね。特に女将さんのようにお客様と接する機会の多い人に受けていただきたい。または旅行代理店の方でしょうか。温泉の紹介をするのに役立ちます。

大原 Q. 先ほどのセミナーで、はじめて訪れる温泉には「温度計を持って行く」と仰っていましたが、やはり割れることも考慮してデジタル温度計の方が良いのですか?
トム師範 A.  そうですね、私が使っているのはタニタのデジタル温度計です。
意外にもこれがコミュニケーションツールになり、温度を測っていると地元の方たちが湯の温度を聞いてくるんです。そうやって親しくなっておくと、温泉内の写真を撮るときも一声かけやすいですよ。

大原 Q. 温泉に関連する組織として国に働きかけたりしていることはありますか?
トム師範 A.  温泉に携わる機関は数多くありますから、他ではやっているかもしれません。私たちは学者さんの難しい意見を噛み砕いて、皆さんにわかりやすく伝えることを使命にしてますから、特に国と係わることはありませんね。

そして約6時間の帰路へ…

帰りは、森町の名物駅弁「いかめし」を購入しました。

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まだ9時半ばでしたが朝ごはんと称して、駅の待合室で食べてしまいました。
あまりにもおいしかったのでもう一個購入し、おまけに家に帰っても食べれるようにレトルトも購入しました。
これが元祖有名駅弁と全国うまいもの大会1位を記録した実力…!

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おしゃれな外装も魅力です。

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ホームから見える水平線を眺めながら、トム師範、受講生のみなさん、森観光協会の方々への感謝の気持ちでいっぱいになりました。
途中で乗ったタクシーの運転手の方にも、途中で山を撮るところを紹介し、少し停車してもらいました。
みなさん親切心であふれていて、素敵な思い出を作ることができました。
そういう意味でも、今回のセミナー・取材は本当に最高でした! 遠かったけど!

【温泉ソムリエ資格の詳細はこちら】
公式HP:http://onsen-s.com/
森観光協会
の詳細はこちら】
公式HP:http://ys-kaisyo.co.jp/chaplinkan/


 

※なお、今回取材を担当をした「大原」は退職致しました。

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