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畑は作物だけじゃなく、人との出会いを生む場所。前田農産食品(株)@本別町

2021.5.6

こんにちは。DO-Life特派員マウラです。

 

マウラ

今回はレンチンするだけの国産ポップコーンを作ってしまった「宇宙人」と言われるほど独特な思考の持ち主である農家さんに会いに行きました。

生産現場と消費者を繋げる。それが本当の意味での持続可能な農業。

人口約7,400人の町、本別町で農業を営む4代目の前田さん。いつものひまわりコスチュームで登場です。

なぜひまわりなのかは後ほど。
この日は特別に工場も見学させていただきました。

コンバインが大きすぎる!!

タイヤがマウラより大きい!!本体はちょっとした平家並みの大きさ。

実はマウラと前田さんの出会いは2013年。「トーストアートでギネスワールドレコーズにチャレンジ」で知り合いました。

この取り組みは「十勝小麦をたくさんの人に知ってほしい!!」という小麦農家である前田さん、十勝のパン屋さん、そして「人生で一度でいいから何かで世界一になってみたい」というマウラの想いが一致し、十勝管内の数件のパン屋さんと地元の大学生、一般の方々を巻き込んで全国区のテレビ番組でも度々取り上げられるほどの一大プロジェクトとなりました。

トーストアートの図面16,500マスの設計はマウラがしました。大変だったなあ。てか、マウラがギャル!!!

無事「世界一」にもなり、マウラはその時「各地にお友達を作れば広い十勝でも近くなる」ということと「やろうと思ったら大概のことはできる」ということ知った転機の一つでもあります。「世界一」の証明書は家のどこかにあります(笑)。ちなみにトーストを作った小麦は小麦の研究機関で廃棄予定だったものを使用し、チャレンジ終了後には十勝の豚さんが美味しくいただきました。

前田さんはそれ以前から自分の畑や小麦を使った様々な取り組みをしていたので、マウラも会う前から知ってはいました。

小麦畑でミステリーサークルを作ってみたり、

日本一長いピザを作ってみたり。

 

マウラ

私もイベントはよく運営するのでその大変さがわかっていての質問です。農業をやりながらこれら毎年何かイベントを開催したり関わるってとても大変じゃないですか?

前田さん

大変ですよ(笑)。大変ですけど、農業自体が十勝からなくなったら寂しいじゃないですか。本当の意味で農業を継続していくにはどうしても消費者との繋がりは必要だと思っています。値段だけで言えば海外からの輸入品が選べばれることも多いです。だから十勝の農業が身近になったり、おいしさを知ってもらったりが大事で、それができるのがイベントなんです。
消費者が生産者と関われることって実はあまりなくて、まして畑に来ることもない。
でも、イベントで興味を持ってもらってそこから十勝の農業のことを知ってもらったり、それで買ってもらったり。そういうことが持続可能な農業だと思っています。

ミステリーサークルは消費者との繋がりを作るために生み出されたものの一つ。そこから前田さんは地元民に「宇宙人」なんて呼ばれるようになりました。

そんな前田さんはイベントだけではなく、独自の商品を作って話題にもなっています。それが「国産品種のレンジで作れるポップコーン」。その名も『十勝ポップコーン』。

 

マウラ

十勝の主要作物って小麦、いも、豆、ビート。それ以外にも最近では葉物野菜やハーブなど様々な食材が栽培されています。でも、それらに共通するのは「日々のお食事に使われるもの」というイメージが大きいのですが、前田さんはなぜ、「スナック」というどちらかというと必需品ではなく嗜好品に分類される「ポップコーン」を選ばれたんですか?

前田さん

今日、工場の機械を見ていただきましたよね?コンバインも選別機も小麦と併用して使えるのがコーンなんです。

マウラ

ほー!!あの機械っていろんなものが併用できるんですね!!知らなかった!!でも、前田さんはポップコーンの栽培だけではなく製造もされていますよね。

前田さん

農家はどうしても冬の仕事がなくなります。冬の雇用であったり仕事を作る、というのは常に考えています。
その中の一つがポップコーンの製造でした。
夏場に粛々と畑作業をして、夏の繁忙期にできなかったことを冬にやる。十勝に冬があること、それを「試練」ではなく「そういう時期が必要である」と捉えたんです。
その「冬にやる」ことの一つが「製造」でした。「製造」は冬に少なくなる十勝の雇用を生み出すことにも繋がると考えたんです。

マウラ

国内でレンジだけで作れるポップコーンを製造しているのは珍しいと聞きましたが、製造機械やノウハウなどはどうやって手に入れたんですか?

前田さん

前例がないのでそれはもう自分で考えたり作るしかないですよ(笑)。違う業種の人の話を聞いたり、本場アメリカ含め様々な場所への視察などを重ねてきました。 まずポップコーン品種の栽培を始めた初年度から失敗しました(笑)。知識もなかったんで品質の良いコーンが採れなかったんです。色々調べたり聞いたりして2年目は無事栽培に成功しましたが、今度は乾燥の段階でうまくいかず、弾けるポップコーンにならなかったんです。

マウラ

私なら1年目の栽培失敗でもう諦めてしまいそう。。。
次々に課題が出てくるわけですよね。で、「栽培から製造まで」を聞ける人もいない。
そんな中でどうやって商品化までこぎつけたんですか?
読者の皆さんも、そういう時の踏ん張り方とか知りたいと思います。

前田さん

私は若い頃から十勝以外のところに簡単に行かせてもらえる環境でした。だから、海外に行ったりするのもハードルが低いんです。
渡米して本場のコーンの栽培方法を現地の農家さんから学んだり、日本全国どこにでもヒントがありそうなところに行っては聞く、ということをしてきました。それが全然別分野のことでもです。
意外と別分野からのヒントが大きいんですね。例えば栽培に分解フィルムを使う方法は酪農家さんから教えてもらったし、小麦とコーンを一緒に乾燥させる方法は豆腐屋さんから学びました(笑)。

小麦とコーンを一緒に混ぜて乾燥とは何事!?と思いましたが、聞いてみるとちゃんと理に適っているんです。
コーンだけで乾燥させると表面に傷がつきそれが原因でうまく弾けないそう。そのクッション代わりになるのが小麦。
小麦にとってはコーンと一緒に乾燥させることによって、内部の水分量が上手にコントロールされるんだとか。不思議、、、というか納得、、、というか。
何よりそれらの方法が他分野からヒントを得た、というのが一番の驚きです。

 

前田さん

日本全国や海外、を身近にしておくって大事だと思いますよ。それだけ知識や可能性が広がりますから。

実は前田さんは勢いでいろんなことをやっちゃうと思われがちですが、様々な事を聞いて吸収してそれをまた昇華させて。そのスピード感と行動力が人よりある、というだけで、やってることは相当地道だと感じました。

そんなこんなで栽培着手から4年かけて2016年に「十勝ポップコーン」が店頭に並び、あれよあれよという間に食品アワードで賞をもらったり、なんと「モンスト」とコラボしちゃったり。

 

前田さん

地元の中学、高校生達からまず言われるのが「モンスト」とのコラボポップコーンのこと。農業のことを知ってもらう方法なんていくつあっても、どんなことであってもいいんです。

マウラ

今や十勝管内のお店ではどこでも見かけたり誰もが知る輸入食品チェーンやコンビニでも販売されている『十勝ポップコーン』ですが、これって前田さんが営業をかけて売り込んでいるんですか?

前田さん

もちろんです!!知ってもらわないと取り扱ってもらえません(笑)

マウラ

いやいや。前田さんが当たり前に思ってるそういうのって、割と当たり前じゃないですよ。
私も食品は作ってますが、営業活動って自分でやっているつもりでしたけど、前田さんの話を聞いていたらまだまだ全然だなーって思います。
前田さんは農業をやりながら「工場作り」や「製造」「営業」までやっていてその上「イベント」もですから。
これだけやっている前田さんにお聞きするのもなんですが、ポップコーンの他にやろうと思っていることってあるんですか?

前田さん

新しくやること、というよりは毎年やっている「ひまわり迷路」を今年もやる予定です。そのひまわりの種の商品化も考えています。

マウラ

そうそう。十勝のひまわりの多くは「緑肥」として栽培されていますが前田さんのひまわりはあくまで「食用」なんですね。

前田さん

私にとって「食」は切り離せないんです。いつも「楽しい食卓」をイメージした農業をしています。
「ひまわり迷路」は父親たちたちが昭和63年~「3万坪のデントコーン迷路」を踏襲しています。「人々は有機的に繋がりたい」と思っていて、農業を生かしながら出会いの場を先人たちも作ってきたと思ってます。 「ひまわり畑」は子供たちは「迷路」を楽しめるし、「ひまわり」なら女性と蜂が寄ってくれるかな(笑)と。しかもGPS積んだトラクターの絵は男心くすぐるハイテク農業の提案になるのでは?と思ってやってみてます。

マウラ

「ひまわり迷路」、今年はいつから開催予定なんですか?

前田さん

7月30日から9日間の予定です。

マウラ

またその際には取材させてください。
では。最後に。乗っている車はなんですか?

前田さん

トヨタのハイエース(特別仕様車)です。実は大家族で大きい車が必須でした。今の車は家族が乗ってさらに荷物も沢山載せられて最高です!十勝ポップコーンの営業車にも使ってます♪

前田さんのお話は様々なことが絡み合っていて、とてもじゃないけどこの一回分にはまとめられませんでした。
今後も違う側面でのお話をご紹介できればと思います。

自宅に戻って ポップコーンを作ることに。個人的に度々買わせてもらってますし、手土産にすると喜ばれます。個包装でも10袋入の箱でも販売されています。

レンジに入れて、

所定の時間チン。これだけ。

赤いパッケージが可愛いのでこのままテーブルに出せます。

できたて、ホっカホカ♪安定の美味しさ。シンプル故に素材の美味しさが際立ちます。

今回はなんと特別に『十勝ポップコーン3袋セット』を読者プレゼント!!

期間中、釧路トヨタ店舗にご来店いただいた方先着3名様限りです。釧路トヨタ ホームページより問い合わせの「ご意見・ご要望」欄に、「ポップコーンプレゼント」と記載して来店ご予約ください。締め切りは2021年5月31日(月)までとなっております。


前田農産食品 株式会社
TEL 0156-22-8680  FAX 0156-22-0015
フェイスブックページ 前田農産食品 株式会社
ホームページ 前田農産食品webショップ(十勝太陽ファーム)
住所 北海道中川郡本別町弥生町27-1

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