釧路トヨタ本社の正田です。
突然ですが、
「最近はなまらしばれてきましたね。そろそろアノラック着ないばならないですよね」
…さて、上の文の意味、皆さんはお分かりになりましたか?
下の写真がヒントです。
※よく似ていますが写真の女性は正田ではありません。
北海道の方はきっとわかると思います。
北海道の方でわからない人も、本州の方でわからない人も、どんな意味なのか一度考えてみてください。
シンキングタイム、スタートっ!
チチチチチチチチチチチチチチチチチチ…
…終了!
正解は…
「最近はとても寒くなってきましたね。そろそろ防寒着着なければならないですね」
です。
生まれも釧路、育ちも釧路と、根っからの釧路人の私は、知らず知らずの間にこうした北海道弁を日頃使っています。
でも他の地方の方とお話すると、標準語やほかの地方の言葉と結構違うんだなということに、いつも気付かされるんです。
そこで今回は、北海道弁の歴史を簡単に調べてみるとともに、他の地方の方にどれくらい通じないのかを検証してみました。
北海道弁の歴史を簡単におさらい
さまざまな文献を調べてみると、北海道弁は明治時代の北海道開拓時、東北や日本各地から色々な人が来て形成されたということが判明。
さらに、東北に近い函館市などの道南はなまりがきついらしいです。
釧路はそれほど訛りはきつくありませんが、いわゆる「浜言葉」は暮らしの中に浸透しているような気がします。
父が漁師ですので、私も小さい頃から違和感なく使っていますね。
さて、そんな浜言葉がどれくらい通じないのか、大阪出身者と話をして検証してみました。
大阪出身者と浜言葉で話してみた
今回は大阪生まれで、5歳で釧路に来た社員の石久保さんに、浜言葉で話してみました。
ちなみに石久保さんのお母さんは京都出身らしく、家では関西弁になることもあるらしいです。
今回話してみたのはこの5つ。
「使った食器ライポンで洗って桶にうるかしといて」
「私の手袋ぼっこてぶくろださ」
「かっちゃいて血でたからサビオ貼って」
「肩もみされるとこちょばいよ」
私の周りだと年配の方が使っていらっしゃることが多いですね。
石久保さんはすでに22歳なので、ある程度聞いたことのある言葉があると思いますが、果たしてどれくらい通じるのでしょうか?
「その食べ物あめてる」って分かる?
わかりますよ!「その食べ物腐ってる」ですよね。
お、これは分かるのね!あと分かるのってある?
「かっちゃいて血出たからサビオ貼って」と「肩もみされるとこちょばいよ」もわかります。
「引っ掻いて血が出たからばんそうこう貼って」と、「肩もみされるとくすぐったいよ」じゃないですか?
あたり!
やっぱり長いこと釧路に住んでるから、分かる言葉も多いね!
でも他のは全然わかんないです…。
「ライポン」ってなんですか?
新しい最終兵器ですか?
最終兵器って何(笑)。
「ライポン」は洗剤名らしくて、私も知らないけどよく祖母が使ってたよ。
※調べてみると、ライオン油脂(現在のライオン株式会社)から昭和31年に発売された台所用合成洗剤「ライポンF」じゃないかと思います。
参考サイト:今昔モノ語(ライオン株式会社)
あと「私の手袋ぼっこてぶくろださ」もわかりません…
ちなみに何だと思う?
うーん…5本指の手袋ですか?
残念!逆だよ。「親指とその他の指に分かれてる手袋」だよ。
!!
石久保さんの反応が面白いので、他にもこんな問題を出してみました。
「冬になると車あずるよね」
は?
こらこらwww 「冬になると車すべるよね」が正解
なるほど〜
「今、ぜんこないから買えないよ」は?
「ぜんこ」って何ですか?
お金のこと。つまり「今、お金ないから買えないよ」ってこと。
は〜、全然わかんないです。
他にも多々ありますが、全体的に分かった言葉と分からない言葉が半々位の割合でした。
石久保さんも相当驚いていましたが、私も普段から聞き慣れている言葉がこんなに伝わらないんだと思ってびっくりしました。
また、他の社員から分からないと言われたのは、「釧路のごめはでっかいしなまらいるよね」です。
皆さんはわかりますか?
答えは「釧路のかもめは大きいし、たくさんいるよね」です。
かもめは浜言葉で「ゴメ」といいます。
ただ、以前青森の年配の漁師の方とお話しした際は全く分からず、親戚のおばさんに通訳してもらいました。
北海道は標準語に近いといわれますが、きっと本州の人が聞いたら分からないこともたくさんあるのだと思います。
こういった違いを楽しむのも面白いかもしれませんね。