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ヒグマが住む森へおじゃまします。『サホロベアマウンテン』は自然や動物を知るきっかけをくれる場所。

2019.10.2

こんにちは! DO-Life特派員のマウラです。本日はドライブがてら友人の池田サンと『サホロベアマウンテン』に行ってきたので、施設のことやそこで働く人の想いをご紹介したいと思います!!

『サホロベアマウテン』のドライブサファリ。楽しみ方を詳しくご紹介。

帯広から国道38号線を狩勝峠に向かい車を走らせると峠の3合目右手に看板が出てきます。


敷地内にはホテルやゴルフ場もありますが、それらを通り越して奧まで進むと、、、

サホロベアマウンテンに着きます。

施設内売店でチケットを買います。料金は、、、と

遊歩道を歩いて散策するには大人1,836円、お子様とシニアは1,080円、バスで周遊する場合は大人2,916円、お子様とシニアは2,160円だそうです。(※いずれも消費税改定後は変更となります。)

遊歩道からはヒグマを遠目でしか見られなかったり、笹薮に隠れていると見つけにくい事からバスでの周遊がおすすめ、との事でしたので私たちはバス付きに。

ちなみに今期(2019年)は10月20日までのようです。

バスは30分おきに出ています。

早速バス乗り場へ。

何気に案内看板のヒグマが可愛い。

パステルグリーンのちょっとだけ迷彩雰囲気を醸すバスがお待ちでした。バスの中はこんな感じ。

外側向きのベンチシート。その日、その時によってヒグマがどこに現れるかわからないので、左右席どちらでもあまり変わりないのですが、マウラ的オススメは前方席より中央席。どうやらそこに合わせてヒグマが見えるようドライバーさんが停車する、という事があとあと乗ってみて判明しました。

車内にはベアマウンテンにいるヒグマのプロフィールが貼られています。ベアマウンテンには合計13頭のヒグマがいますが、周遊コースに出ているのはその内7頭〜8頭。ヒグマの体調やヒグマ同士の相性によって、その日コースに出すヒグマを決めているそう。

『サホロベアマウンテン』は撮影スポットの宝庫!!

他のお客様も乗り込んできました。海外のファミリーも2組いました。時間になったので出発です。

「行ってきまーす!!」

バスがゆっくり動き出すとヒグマが逃げ出さないための二重ゲート前へ。

ゲートがあく時にはサンダーバードの曲が頭の中で流れました。なんか意味もなくかっこいい〜!!

ワクワク。

池田サンも撮影準備万端。

コース内に入って1分ほどで1頭目のヒグマに遭遇!!

が、ちょーっと遠い!!それでもその大きさに興奮します。

で、また走り出すと、、、今度はすぐ目の前に現れました!!!

「目があった!!」

平たい表現になりますが、着ぐるみのようです。

あっちにもこっちにも。

残念ながら1頭は完全に笹薮に入っていて見つけられなかったのですが、コース内では誘導員さんが3台ほど車を走らせており、無線指示によって5頭のヒグマを見ることができました。残る1頭は「ベアポイント」と呼ばれる施設にいるとの事でしたので引き続きバスでベアポイントへ。

ベアポイントまででバスの周遊は終わり。トータル20分〜30分ほどでしょうか。帰りは5分後に発車するバスに乗るか、遊歩道を歩いて帰るか、になります。

こちらがベアポイント。奥にヒグマが見えて心がはやります。

イターーー!!!!!

ち、近い!!

上を向いているのはエサを待ってるようです。

インスタ映えスポット。が、、、なぜだろう。。。ヒグマが小さく見える。

池田サンもパチリ。運が良ければヒグマが立ち上がった迫力ある写真が撮れます。

この日は。。。「いい湯だね。」って感じです。

 

ベアスポットには「ヒグマ展示室」なるものもあり、

ヒグマに関する様々な事を知ることができます。

そしてお決まりの顔ハメ看板があったのでパチリ。

帰り道では、、、

遊歩道からヒグマを探したり

(先ほどの「いい湯だねヒグマ」はここからも見えます)

より高いところからヒグマを探したり。

池田さんは、、、

「遠くの山がキレイに写るー」とか言ってうっすらと虹を捉えました。

他にも、

身長やら

体重の比較があり、ここも撮影スポットとなっています。ちなみにマウラは60kgもありません(笑)

これでベアマウンテンの周遊は終わりです。

バスを降りてからは屋外なのでこの季節は厚着をおすすめします。

ヒグマへの愛情しか感じない副園長のお話

坂出副園長のお話を聞くことができました。

坂出副園長は関西にあるサファリパークに18才から勤めていて、その手腕を見込まれてこの施設立ち上げに携わっていたそう。その後はまた関西のサファリパークに戻り2年ほど前にサホロベアマウンテンの副園長となりました。「サファリパーク」と「動物園」では必要な知識や技術も違うそうですよ。驚き!!

 

マウラ

ここ『サホロベアマウンテン』はいわゆる「サファリパーク」のカテゴリーですよね?動物園の飼育係と大きく違うことってなんなのでしょう?

坂出副園長

動物園て基本的には檻の中で「オスとメス、そして飼育係」という感じですよね。サファリパークは広大な土地の中、「群れ、そして飼育係」なんです。ということは、必然的に見る頭数が増えます。広い視野で動物全体を見ないといけないんです。

マウラ

坂出副園長はどうして動物関係の仕事につこうと思ったんですか?

坂出副園長

単純に動物が大好きだったので畜産系の高校に入りました。四六時中動物と過ごしたかったので全寮制の寮に入るくらいで(笑)。そこで先生に「サファリパークで働いてみては?」と提案され、働き始めたら猛獣の飼育にハマってしまったんです

マウラ

猛獣の魅力ってなんですか?

坂出副園長

ライオンは集団生活なんですけど、トラやクマは単独生活なんですね。単独生活の動物って闘争もしやすくて。それを予め止める、という事が重要でね。

マウラ

え?!動物同士の闘争を予め止める事なんてできるんですか?

坂出副園長

そうです。車を使って。ぶつける、とか追いかけるとかじゃなく。それをやると動物はヤブに隠れて出てこないんですね。だから誘導するんです。それが駆け引きというか、腕の見せ所で(笑)。そんな事にハマりました。

坂出さんのお話は動物への愛情で満ち溢れています。

園内を誘導する3台の車はランクル

さて。マウラは気づいていました。「ここにヒグマがいるよー」と誘導している3台の車がランクルであった事を。

 

マウラ

誘導の車はなぜランクルなんですか?

坂出副園長

この山の中を走る上で様々な車を使ってきましたが、足周りの強さとボディの頑丈さは、やっぱりランクルでした。

マウラはあまり車に詳しくないのですが「オフロード時の足周りの強さや、ボディの頑丈さにはランクル」という事だけはこれまでの取材を通して覚えました。ランクルへの信頼度半端ないです。

『サホロベアマウンテン』はヒグマに寄り添った「自然の中」の動物展示場

さて。話は戻り、サホロベアマウンテンの存在意義を伺ってみました。

 

マウラ

『サホロベアマウンテン』の魅力は何だと思いますか?

坂出副園長

こんなに広くて自然に近い環境の動物展示は全国的に見ても珍しいと思います。他のサファリパークはだいたい土地を整地して様々な動物を飼育しています。もちろんそこの良さもあるのですがここはバスのコースにもアスファルトを使っていないんです。元々山に生えている様々な植物があってヒグマも生活しやすいと思います。動物に寄り添った展示場です。

坂出副園長

ここは15ヘクタールと、とっても広いのでヒグマの数も増やそうと思えば100頭とか増やせるんです。でも、そうなると今度は自然が壊れてしまう。だからサホロベアマウンテンでは13頭しか飼育していないんです。

きっと、ヒグマの数が多い方が多くのお客様がその迫力に喜ばれる、という事は誰もが想像できる事ですが、サホロベアマウンテンはただの経済施設ではなくきちんとヒグマや自然に寄り添った運営をされていました。その理念は坂出副園長の言葉にも現れます。

 

坂出副園長

もちろん、気軽な気持ちで楽しんでいただくたけでいいのですが、サホロベアマウンテンで本来のヒグマの姿を見る事によって今問題になっているヒトの生活圏へのヒグマの出没について考えるきっかけになってくれると嬉しいです。こうなってしまうとお互いの棲み分けというのはなかなか簡単ではないのですが、「ヒグマ=害獣」というイメージが少しでも変われば嬉しく思います

サホロベアマウンテンは、ヒグマが住む森へ私たちがお邪魔して「自然」や「動物」を知るきっかけをくれる場所でした。

でも。気軽に楽しんで少しだけヒグマと心を通わせられる、それだけでも充分だと思います。きっと近くに接するだけで自然と「生き物」について考えられるのが人間の素晴らしい能力だと思うので。

 

動物園もいいけど、たまにはヒグマが住む森を訪ねてみませんか?

がおーっ!!


サホロベアマウンテン

住所 〒081-0039 北海道上川郡新得町狩勝高原


営業時間
 9:00〜16:00(最終入場は15:20)
定休日 5月6月10月の火曜日(祝祭日を除く)※営業期間は4月下旬〜10月下旬(2019年は10月20日まで)
TEL 0156-64-7007
ホームページ http://bear-mt.jp/

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