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十勝の高校生が生み出した青春プログラム『Tokachi EGGs』

2021.9.1

こんにちは! DO-Life特派員のマウラです。

 

マウラ

本日はエネルギッシュな十勝の高校生が企画運営したこの夏の青春イベントについてリポートしたいと思います!!
その内容が、イベンターであるマウラにも大変興味深いものでした。

高校生が企画・運営した完全なる高校生のためのプログラム。

イベントの名前は『Tokachi EGGs』。大人がお膳立てをした学生イベントはありますが『Tokachi EGGs』の面白いのは企画そのものを高校生が発案し、それを大人に「協力してください」と提案したところ。
その企画者が帯広市内に通う高校3年生の「あすみ」さん。


あすみさんは高校生のボランティア団体『CAN-PASS』を立ち上げられ、今回の企画もその仲間と行ったそう。

 

マウラ

早速ですがあすみさん。どんな経緯で『Tokachi EGGs』を開催するに至ったのでしょう?

あすみさん

高校で授業を受けている時に、ふとプログラムの構想が浮かんできて、「エモ!なにこれ!青春すぎる!エモ!」ってなって、その日の帰りに帯広駅前にあるLANDに寄ってスタッフの人に「こんなのやりたいです!」って話をしました笑。LANDには起業家やこれから起業したい人を応援する仕組みがあって1年ほど通っていたので気軽に相談できたんです。

私自身は様々な学生向けの人材育成プログラムに参加した経験があって、どのプログラムも質が良くて。こんなにいい経験ができるのに、十勝で普通に高校生活を送っていたら、プログラムの存在を知ることも無いし、知ったとしても参加するになかなか至らない。それで今回、その一段階前にワンクッション置くようなプログラムを作ったイメージです!

マウラ

それを提案したのは開催のどのくらい前ですか?

あすみさん

1か月前くらいです!!

マウラ

早い!!私も年に数件イベントを企画・運営しますがどれも構想から実施まで半年はかけます。
プログラムの内容を見ましたがどれもちゃんと考えられていて私も参加したい、と思えました。
内容は自分たちで考えたんですか?

あすみさん

主に私とLANDの浜田さんと西本さんで考えました。お2人には本当にお世話になりました!

↓右が浜田さん。

↓右が西本さん。

あすみさんとLANDのお二人で作ったプログラムの内容がこちら↓
【名称】
Tokachi EGGs(トカチエッグス)「本気の社会科見学〜一緒に青春しない?」
【目的】
十勝の高校生に対し社会課題発見・解決型ワークを通して興味を持ってもらうきっかけを作ることを目的とする。併せて参加した高校生の自己肯定感を育て養うもの。
【日程】
2021年7月28日から31日までの全4日間
【ワークの流れ】
1.食・観光・環境・介護・教育などからチームのテーマを決める
2.「不満」「不便」「怒り」「あったらいいな」「もっとこうなったらいいな」から課題を見つける
3.「誰の」「何を」「どうしたい」「なぜ」を深掘りし解決策を考える

 

マウラ

これらを4日間でやってしまう。集中してやり切れるのが若者の特権でもあるし、座学だけではなくチームごとに街中に繰り出して課題や解決策を肌で受け取るシステムや「青春の思い出作り」も兼ねているのはとても合理的で素晴らしいと思います。楽しんでやるからこそ強く残る事は多いでしょうね。

 

マウラ

こうして一見遊んでいるだけ、食べているだけに見える事も各チームの考えがあってのこと、なんですもんね(笑)?

あすみさん

「映える食」がテーマのチームは毎日色々食べてました。仮説検証の一貫、との事です(笑)。「遊び」がテーマのチームは、グリーンパークで子供達と水遊びしたらしくて帰って来られないレベルに濡れたみたいで帰ってくる時に量販店の袋片手に、出ていった時と服が変わっていました(笑)。

マウラ

何かを考える時ってそれでいいと思うんです。事業の種や課題って私達の日常の中にあって、それは机を囲んで話し合っていても浮かんでは来ないし、何も始まらない。複数のチームメンバーと遊びや食を共にしたことによって、人の考えていることや自分の考えとの違いも知れる。それはいざ仕事をした時に必要な事。とても理にかなっていると思います。
高校生参加者が13名も参加した、との事。構想から一ヶ月、という短い期間でどのように募集したのでしょうか。

あすみさん

主にインスタグラムのストーリーと、興味のありそうな友達や後輩にLINEで拡散しました!なるべくハードルを下げるため意識高い系集団「ではない」ことをアピールするようにしていました(笑)。

マウラ

このプログラムで出てきた課題と解決法を教えてください。

あすみさん

4チームに分けたんですけど
1.高校生の出会いの場が少ない。動物園に高校生が遊びに来てくれない。(園長へのインタビューを通して知った課題)
→[解決方法]動物園で、最高にエモい高校生向けのイベントを開催したい!
2.十勝の魅力に気づいていない高校生が多い!
→[解決方法]「食」×「高校生」でSNSなどを上手く活用して魅力を広めよう!
3.遊べる場所がなーい!
→[解決方法]遊べる場所を作っちゃおう!
4.高校生の居場所がない!
→[解決方法]現在あるフリースペースを認知してもらい有効活用する。広小路に座って話したりできるような場所をもうける

マウラ

個別に「明日からすぐやれる事」の発表もあったみたいですね。気になります。

あすみさん

 ◯インタビューやフィールドワークを通して知ったフリースペースを実際使ってみる
◯興味分野の本を月に3冊読む
◯今回知った素敵なお店に友達を連れていく などです!

マウラ

一人一人が簡単で小さな取り組みをすることで大きなパワーとなるのをマウラもこの十数年でみてきました。それを高校生のうちに気づける事は参加者は幸運だし、大人としては地元の高校生が地元に向き合ってくれる、それだけで嬉しいです。
あすみさん自身は今回『Tokachi EGGs(トカチエッグス)』を開催してみて気づいた事はありますか?

あすみさん

私が気づいたと言うよりかはLANDの方々に何度も言っていただけたのが、「俺らにはできない」でした。『Tokachi EGGs』に関しては、高校生が高校生のために考えた高校生に寄り添ったプログラムです。なので、どうしても時代の流れによる価値観のズレが生じてしまうのかなぁと。なので、来年度もし『Tokachi EGGs2期』を開催できることになっても主催は次世代に任せるつもりです!笑
あと、青春最高です。関係者全員青春してました!

打ち上げの花火には予定アリの人以外全員が参加したそう。みなさん本当に楽しかったんですね。

 

マウラ

今後の展望などがあれば教えてください。

あすみさん

実は私の個人的な研究テーマとして「日本の若者の自己肯定感」というのがあって、今回のTokachi EGGsも裏テーマとして参加者の自己肯定感を上げるという狙いもありました。個人的な今後の展望としては、みんなが自信を持って前向いて幸せでいられるような世の中にする為に必要な勉強をします! CAN-PASSに関しては、次の代表決めて高校卒業するまでに引継ぎしたいです…笑

マウラ

最後に。同世代の人たちにメッセージを。

あすみさん

みんな違ってみんないいって、本気で思ってます。今楽しいと思うことを全力でやっていれば、それが必ず強みになると思います!今を全力で!

マウラが初めてあすみさんと会ったのは1年前。その時はあすみさんが「何者か」になりたがっているようでパンパンに見えていましたが、その時とは随分変わって軽やかになった印象を受けました。
大人という生き物は何かと若い人たちの活動に「善意」に見せかけた助言をしたがるけど、これからの未来を作るのは間違いなく今「若者」と言われている人たち。
私達ができるのは「おー。やれやれー!!GO!!GO!!」とガヤでいる事だと思います。
彼ら彼女らによってどんな十勝が作られていくのか、長生きが楽しみになりました。
活動に興味のある学生さんは『CAN-PASS』まで一報を。


CAN-PASS(学生ボランティア団体)

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メールアドレス c.a.n.pass2525@gmail.com

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